みそパン千鶴子
2017年8月16日水曜日
「はーい、みなさん見て―」
「ふむ」
「はーい、それでは、これから金魚飲みますごくー」
「いきなり飲んだ!」
「はーい、見た見たー?」
「見たの俺だけか!」
「それじゃー、次は水飲みまーすごくー」
「間がおかしい!」
「はーい、飲みましたー」
「人間ポンプの芸かもしれないなあ・・・」
「はーい、それでは、飴を舐めずに飲み込みまーす、ごくー」
「そうか・・・」
「味わかりませーん」
「そりゃそうだろう」
「みなさーん」
「なにかのメッセージのようだ」
「飴はいきなり飲み込んではいけませんよー。味わうために飴はあるわけでー」
「演説が始まった!」
「然るに、飴とは味覚のためにあるのであってー」
「なんか相当な思い入れがあるようだ」
「では、粉ミルクを水混ぜずに飲みまーす。ぶはー」
「話途中で、粉飲もうとして、粉吹いたぞ?」
「ね? きれいでしょ? 粉のけむりー」
「な、なんなんだ?」
「ねー。マガンダ」
「急にフィリピンパブになったぞ?」
「ねー」
「ねーって・・・」
「それではー、次はー、かっぱえびせんを噛まずに飲みまーす」
「自己申告だ・・・」
「ねー。ごくり」
「歯では噛んではいないけども、なんかポキポキ感のある・・・」
「ねー」
「しかし、吐かないねえ・・・」
「それでは、薬飲みまーす」
「そりゃ薬飲んだ方がいいかもしれんけども、なんちゅう人間ポンプ芸だ?こりゃ」
「痔の薬、ごくー」
「それを飲むか!」