丁度角に当たってるの
2013年7月17日水曜日
「コツコツと」
「なにが」
「コツコツと、ずーっとお金をためてきたんだよ」
「そうか」
「爪に灯りをともすように、暑い時にもジュースを飲まずに、水筒に水道水を入れて飲んで、コツコツとためたんだよ」
「頑張ったねえ」
「ものすごく苦労したんだよ」
「苦労しただろうよ」
「そして、ようやく10万円貯ったんだよ」
「それはおめでとう」
「すごくうれしいんだよ」
「だろうねえ、苦労したんだし」
「だから、お祝いにパァーっとやろう」
「それじゃ貯金した意味ないでしょ」
「それともなにか? 俺の酒が飲めないのか?」
「いつ酒飲んだんだ?」
「まだシラフだ」
「酒ってどういう事?」
「アフリカ式に、トウモロコシで酒を作ったんだよ。税務署にはナイショだぞ?」
「ああ、言わないよ」
「こうやって、ぐびーって飲むでしょ?」
「ああ」
「そして、こうやって吐き出す。ペッ」
「不味いのか?」
「そして、これを飲め」
「今吐いただろ!」
「こうやって回し飲むのがアフリカ式だ」
「ヤダよ、そんなの」
「その昔は首刈りの儀式があってだなあ、何度か酒を断った人の首を・・・」
「って! ここ日本だよ」
「そうです、その通りです。だから、ウソがバレたので泣いて謝る」
「わからん・・・」