むき出し小五郎

2013年8月06日火曜日

「最近、世の中が下品になっているんだよ」
「それは、あんたのせいだろう」
「そうじゃない。女子高生が肉食系とやらになって、女性なのに「勃起」とか、「私を肉便器にして」とか言うんだよ」
「そこまで酷いとは! ただし、東スポ情報でしょ? それって」
「露骨にブルーグラスを馬鹿にして、手持ちの金の多さをアピールするとか」
「ああ、下品だねえ」
「だから、武家社会の在り方として、作法を取り戻そうと思うんだよ」
「なんとなく、わかってきた」
「茶碗はきちんと左手で持ち、そして、優雅に、質素に、華美にならずに、上品に箸を持ち、作法どおりに魚を背骨に沿って箸を進め、切り開き、そして、一口づつ口に運ぶ」
「そうか」
「どこぞの国のように、ライバル心むき出しにして、そこまで批判したら人の道から外れるだろって事まで批判するようになっちゃ同類だから、こっちはエレガントに、上品に、作法を重んじる侍で在りたい」
「そうか」
「花鳥風月を愛する風流人として、日々を過ごし、「あなた、そんな粋じゃない事をしちゃいけませんよ」とたしなめる」
「そうか」
「だから、早速、作法の訓練だ」
「え? ええっ?」
「それでは、まず、ちん」
「ここで出すの?」
「そうじゃないよ。ポーズ。ちん」
「そのポーズ真似るの?」
「そう、そう。やればできるでしょ。じゃあ、次。とん」
「とん」
「で、しゃん」
「しゃん」
「な?」
「これ、なんなの?」
「まったく関係ない踊り」
「おい、コラ!」
「なんと無作法な!」
「これは、これは」
「今度無作法な事したら、新宿名物アナルフィストよ?」
「オカマだったのか!」