ぶっかけ五助
2010年8月18日木曜日
「殺気を感じて、そして、よけてみろ」
「どうして」
「修行だ」
「なんで修行せにゃならん」
「うるさい。心の目で見るのだ」
「目で見た方が確実」
「つべこべ言うな!」
「う・・・」
「母ちゃんに言いつけてやる!」
「お前の母ちゃん関係ないだろ」
「いいから、やれ!」
「ああ」
「じゃあ、目を閉じて」
「ははぁーん、俺の唇を・・・」
「この、ばかけ!」
バシッ!
「痛い・・・」
「いきなりくわえるわい」
「そっちの方が怖いって!」
「冗談はさておき、早速、目を閉じろ」
「ああ。こうか?」
「じゃあ、殺気を感じて、よけてみろ。そうすれば、君もニュータイプだ」
「なんかわからんけども、やってみる」
「じゃあ、行くぞ」
「来い」
「いいか? 行くぞ」
「だから、来いって」
「いいんだな?」
「いいって!」
「いきなり、日本刀でズバーッ」
「ギャアアアア!」
「よけなきゃ」
「いきなり日本刀で斬りかかるのはやめろよ」
「ああ、わかったよ」
「あああ。血が出ちゃった」
「大丈夫、大丈夫」
「大丈夫かどうかはこっちが決めるの!」
「じゃあ、目を閉じて」
「うん」
「行くぞ」
「ああ」
「ピストルでバーン」
「う・・・ って! ピストルは卑怯だろ」
「それではハマーンのキュベレイには勝てないぞ」
「た、たしかに、もっと卑怯だ」
「じゃあ、血を気合で止めて、もう一発」
「気合で止まるかどうか知らんが、よし、来い!」
「行くぞ!」
「望むところだ!」
「新宿名物、アナルフィストォオオオ!」
「う、うぉおおあああああああああ!」
「それすらよけられないのか! 情けない」
「その前に、病院行ってきます」
「親には言うなよ」
「うん」