はみげの一歩

2010年8月12日木曜日

「おい、栓抜きないか?」
「あら、栓抜きなんて、相当使ってないから、どこ行ったかわからないわよ」
「ひさびさにコップで瓶ビールでも飲もうって時に、これだ」
「歯で開けたら?」
「お前、俺は野生児か? そんなもんはやらん」
「ペンチで開けるのは?」
「そうか・・・ じゃあ、ペンチで開けるか・・・」
「はい、ペンチ」
「じゃあ、お前、ちょっと瓶を押さえていてくれる?」
「こう?」
「う〜ん、う〜ん、あっ」
「あ、いたっ」
「ごめん」
「もう少しでペンチで失明するところだったでしょ!」
「ごめん、チカラが入りすぎて手が滑った」
「危ないから、あなた、自分で押さえてやりなさいよ」
「仕方ない」
「それで、どうやって押さえるの?」
「万力とかないしなあ・・・」
「あなた、こんなときに、なにヤラシイ事を・・・」
「そっちじゃねえっての! チーズビールにしてどうする!」
「チーズ! チーズと言ったか! ふん!」
「じゃあ、仕方ない。股ではさむか」

カチカチッ

キッ

キッ

「うーん・・・ ここで、グッと引っ張る」

ポン

「うぐぐぐぐ・・・」
「ど、どうしたの?」
「は、反動で・・・」
「あなた、大丈夫?」
「反動で瓶がキンタマ直撃」
「あら、なんてバカなんでしょう・・・」
「うぐぐぐぐぐぐ・・・」