たてわれ小三郎
2010年7月27日火曜日
「はい、点珍軒です」
「出前できますか?」
「はい、やっておりますよ」
「それじゃあねえ、ラーメン4つとギョウザが二つ。それからチャーハン一つ」
「えーと、ラーメン4つとギョウザが二つですね」
「はい」
「それから・・・」
「それと、チャーハンがひとつ」
「えーと、チャーハンがひとつですね・・・」
「ええ」
「それではご注文を繰り返します」
「はい」
「チャーハンひとつ」
「はい」
「以上でよろしいですか?」
「あれ? ラーメン4つとギョーザ二つは?」
「ああ・・・ 説明が足りなかったですね」
「ええ」
「ギョーザ二つ」
「はい」
「以上でよろしいですか?」
「本当に大丈夫ですか?」
「ええ。ちゃんとこれから作って持って行きますよ」
「いや、それはそうでしょうけども、注文が大丈夫ですかって事」
「ええ。ギョーザ二つですよね?」
「そうじゃないでしょ」
「ギョウザじゃない?」
「ギョウザも入るんだけども、いいですか?」
「ええ」
「メモとってます?」
「いいえ」
「じゃあ、メモを用意して」
「(おーい、なんかうるさい客から電話だ)」
「あの、聞こえてるんですけど」
「え? なにか?」
「今、うるさい客がどうのって・・・」
「気のせいです」
「それならいいけども・・・」
「ええ」
「いいですか? ラーメン4つ」
「はい、ラーメン4つ」
「ギョーザ2つ」
「はい、ギョーザ2つ」
「それから、チャーハン1つ」
「はい、チャーハン1つ」
「そうです」
「あの・・・」
「どうかしました?」
「チャーハン以外はキャンセルですか?」
「そんな事は一言も言ってない」
「はあ・・・」
「じゃあ、注文を言ってみてください」
「チャーハンひとつ」
「いや、その前のは覚えてますか? メモしてましたか?」
「メモしてません」
「メモしなきゃ」
「はい」
「ラーメン4つ、ギョーザ2つ、チャーハン2つ」
「ええ」
「それを出前お願いします」
「はい」
「がちゃ」
「どこに届ければいいんだろう?」