たてわれ小三郎

2010年7月04日日曜日

「麻婆豆腐を作ろうとしたら、いつのまにかビーフストロガノフになっちゃった」
「ならん!」
「ちょっと食べてみて」
「こんなものが食えるか!」
「いや、いや、騙されたと思って食べてみて」
「ちくしょう・・・ 騙された・・・ こんなもの食わされるとは・・・」
「小芝居はいいから、早く味見」
「いいや、俺はとっくに食べているんだよ」
「そういう事で騙されないの!」
「騙されたと思いなさい」
「畜生! 騙された! 食うと思ったのに・・・」
「よし、よし」
「じゃあ、食べて」
「イヤだって!」
「あら、美味しいのよ?」
「食べたの?」
「いいえ」

(キッパリ)

「お前食ってないのに、美味いって言ってるわけ?」
「もう騙されたと思っているんでしょ?」
「たしかに」
「じゃあ、食べなさい」
「まあ、しょうがないなあ・・・」
「どう?」
「いや、これから食うんだけども、なにかその、なにかが起きるような期待したような薄笑いはなに?」
「それは気のせい」
「そう?」
「早く食べなさい」
「うん、まずい」
「じゃあ、アタシ食べるのやめる」
「やっぱり騙された! はひ〜ん」
「その泣き方やめなさい」
「はい」