餅すすり75

2009年7月27日月曜日

「夏だねえ」
「たしかに、夏だねえ」
「日焼けが大変だ」
「男で日焼けして無いで真っ白ってのは注目の的だぜ?」
「それは遠慮する」
「それじゃ、オイル塗らなきゃ」
「それで日焼けするの?」
「それは実験だ」
「うん」
「それじゃ、ジッポーオイルを肌に塗って日に当たって、火が付くかどうか実験!!」
「イエー!」
「さあ、腕を出して」
「俺が?」
「もちろん」
「ああ」
「じゃあ、塗る」
「聞き分けのいい、いい奴だなあ、お前は」
「うん」
「さて・・・ どうなるかな・・・」
「なんかすぐに乾いちゃったよ?」
「それは揮発性が高いからだよ」
「じゃあ、正解は?」
「火がつく前に蒸発する、が、正解」
「じゃじゃーん」
「誰に言っているの?」
「誰にも」
「ふーん」
「それじゃあ、実際に火をライターでつけてみよう!」
「イエーイ!」
「さあ、腕を出して。ジッポーオイル塗るから」
「それって、やけどするんじゃない?」
「もちろん、するさ」
「それじゃ痛いでしょ?」
「痛いだろうなあ・・・」
「それじゃあ、ヤダよ」
「でも、我慢すれば、我慢できる」
「じゃあ、やってみて」
「バカ野郎! テメェ、俺がやけどしたらどうすんだよ?」
「そんな、ものすごい剣幕で・・・」
「ったりめーだ、バカ」
「じゃあ、俺もやらない」
「そうか」
「そうだよ」
「じゃあ、塩コショウしよう」
「そうするとやけどしないとか?」
「そんな事はない」
「そんならヤダよ」
「だろうな」
「うん」
「じゃあ、実験中止」
「うん」