あんぽんたんぽんすかぽんたん

2009年10月06日水曜日

「本日はどういう御用件で?」
「浮気調査をお願いしたいんですけど」
「御主人ですか?」
「ええ」
「どういった・・・」
「この前、主人の背広のポケットを見たら、名刺が入っていたんです」
「どういう名刺ですか?」
「白い紙で出来てます」
「そういう事じゃないんです。なにが書かれていたんです?」
「名前が書いてありました」
「いや、だから、そういう事じゃなしに! キャバクラの名刺ですか? ソープの名刺ですか?」
「ふにゃまら商事って書いてました」
「普通の会社ですねえ・・・」
「でも、そうじゃないんです!」
「と、すると、女性の名前ですか?」
「田中義美」
「ああ・・・ 女性ですねえ・・・」
「いいえ、男です」
「ええっ! 男?」
「なにか御不満でも?」
「まあ、たしかに、義美って名前の男性もいらっしゃいますしねえ・・・」
「ええ」
「でも、それじゃ、普通の営業の最中にもらった名刺じゃないんですか?」
「主人はボイラー係です」
「はあ・・・ ボイラー室じゃ営業はしませんねえ・・・」
「ええ」
「でも、浮気の可能性は低いと思うんですけど・・・」
「いいえ、この前、一緒に二人で手をつないで歩いているところを見ました」
「ええっ!」
「モーホらしいんです」
「で、その浮気現場を押さえて欲しいという事ですね?」
「ええ。でったいに離婚します」
「お気持ちはわかります」
「モーホなんですか?」
「そうじゃないっての!」
「お気持ちがわかりますって・・・」
「奥さんのお気持ち」
「どうりでアナルばっかりだったって?」
「だから! そうじゃないの!」
「ええ・・・ 気持ちは良かったですけど・・・」
「なんじゃそりは」