マンデルブロー曲線

2008年9月08日月曜日

「べえろお」
「しゅ、酒乱・・・」
「おめえ、オレのピピちゃん見せてやる」
「ひ、ひっ・・・」
「ほれ、ほれ、これがオレのピピちゃんだ。ピピちゃ〜ん」
「ぽ、ポケットに小鳥が・・・」
「な? ピピちゃ〜ん。ピピピピピ・・・」
「インコを出す!」
「ピピピって鳴いてごらん」
「それまで無事だったのがすごい・・・」
「なに? べえろお。オレのピピちゃんがかわいくねえのか?」
「か、かわいいですね・・・」
「なんだと? オラ! かわいくない?」
「いえ、かわいいですって!」
「だろ? だろ? 食べちゃいたいくらいに、かわいいだろ?」
「ええ・・・」
「じゃあ、食え」
「ええっ!」
「食ってみろ!」
「で、できません」
「食えってんだ! 食え!」
「できません」
「ったく、食えねえでやんのぉ〜だぁ」
「はい」
「ふっ、勝った」
「ええ、ええ」
「勝ったもんねえ、だ」
「そうですね」
「ほんとに、かわいいねえ」
「ええ」
「食べちゃお」
「ああ! 本当に食べちゃうし!」
「この、流れる新鮮な血の・・・」
「ひ、ひぃいい・・・」
「生肉でありながら、羽根の・・・ まったりとしながらも」
「ぐ、グルメ評論家のようだ・・・」
「しかし、そうでありながら、甘からず、辛からず、うまからず」
「うまからず?」
「懐かしいだろ? オラ!」
「知りません」
「知らねえじゃねえだろ! オラ!」
「ひ、ひぃいいい・・・」
「ああ! おめぇのせいで、ついノリでピピちゃん食っちまっただろ! ピピちゃんを返せ! オレのピピちゃんを!」
「自分で食ったのに・・・」
「だって、猫から貰ったんだも〜ん!」
「ば、バカ・・・」