カックラキンの大放尿

2008年7月21日月曜日

「おはようございます」
「ああ、今日から来た新人のバイト君か・・・」
「よろしくお願いします」
「じゃあ、早速仕事のやり方から」
「はい」
「知っての通り、うちは手揚げとんかつの店だから、さっそく、油の温度から・・・」
「え?」
カリッ
「うーん、丁度いい感じ。じゃあ、やってみて」
「ええっ! 熱くないんですか?」
「うーん、慣れだよ、慣れ」
「慣れ・・・ ですか・・・」
「大丈夫。熱くないから」
「ほんとですか?」
「もういっぺんやるから、見ててごらん」
カリッ
「ね?」
「ええっ! で、できません」
「いや、ウチは手揚げとんかつだから、やってもらわなきゃ困る」
「でも、お客さんには見えないでしょ」
「いいの! やるの!」
「僕、やめます」
「いや、ちょっと待った・・・ まあ、急にとは言わないけども」
「そうですか・・・」
「じゃあ、代わりに、キャベツの千切りできる?」
「できません」
「じゃあ、肉を切るのは?」
「できません」
「衣をつける・・・」
「気持ち悪いからイヤです」
「じゃあ、手揚げだ」
「はい」
「じゃあ、とりあえず、温度計ってみよう」
「はい」
カリッ
「こういう感じで」
「熱くないんですか?」
「何度もやると、流石に熱い」
「やっぱり・・・」
「じゃあ、やってごらん」
「こうですか?」
カリッ
「あ、あつ・・・」
「そりゃ熱いよ」
「さっきは熱くないって言ったじゃないですか!」
「だから、入れている時間が長い」
「はあ・・・」
「じゃあ、もう一度」
「やけどしました」
「やけど? ああ、大丈夫」
「大丈夫じゃないですって!」
「慣れ、慣れ」
「慣れる前に、やけど!」
「じゃあ、そこの水道で冷やして」
「はい」
じゃー
「どう?」
「すごく痛いです」
「って! 水をバチャバチャ・・・」
「あ、あつっ!」
「ほら、油に水入っちゃった」
「ああ! 火が!」
「さすがに、俺もびっくり」
「どうしたらいいんでしょう?」
「消火器そこにあるでしょ?」
「あ、はい。これですか?」
「じゃあ、ホース取り出して、握って」
「はい」
「ちんこ出してどうする!」
「気が動転してしまって・・・」
「それはウソ」
「はい」
「じゃあ、握って」
「はい」
「うーん、この新鮮な感覚・・・ って! 俺の握ってどうする! 消火器のホース!」
「今更のノリつっこみをどうも」
「いえ、いえ」
「で、どうします?」
「燃え盛る炎にホースを向けて、レバーを握る」
「はい」
シュー
「ふう・・・ 一時はどうなるかと思った」
「まったくそうですね」
「で、もちろん、弁償ね」
「ああ! なんたる! ああ!」
「これが青春だ。泣け」
「ひひーん」