にく

23

2007年8月20日月曜日

「夏休みの宿題が残っているんだけど」
「へえ」
「やった?」
「やってない」
「やらなくていいの?」
「出てない」
「ええっ!」
「お前も社会人だろ」
「そうか・・・」
「そうだよ」
「じゃあ、どうして宿題が・・・」
「どうして宿題が残っているんだ?」
「いや、なんか知らないが、テーブルの上に夏休みの宿題が乗っかっていることに気が付いたんだよ、今日」
「不可解な・・・」
「あれ・・・ どうして夏休みの宿題がテーブルの上に・・・」
「ふむ」
「で、見るとやってないんだよ」
「ふむ」
「で、これはこのままではよくないだろう・・・ ってんで、手を付けたんだけども、ちいとも進まない」
「何年生?」
「小学4年生」
「小学4年生ができんのか」
「いや、膨大な量なんだよ」
「夏休み分だからなあ」
「ああ」
「でも、どうしてお前がやっているんだ?」
「そこだ」
「そこか」
「フランス語でポタージュ」
「うそつけ」
「ぎゃふん」
「だけども、宿題をやっていないことは嫁さんにはナイショだ」
「そうしてやるけども」
「言わないって約束のチュー」
「たたっ斬る」
「はい」
「しかし、なんで俺は宿題をやっているんだろう?」
「子供は?」
「今年で小学2年生」
「不可解だ・・・」
「不可解なんだよ」
「今年でいくつ?」
「10歳」
「わかった」
「なにが」
「その宿題やった方がいい」
「なるほど」