2006

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2006年12月27日水曜日

「見栄はってクラシックわかるフリしたんだけど、どうする?」
「あてぶりでいい」
「お、踊るのか!」
「もちろん、迷わず即答! その、通り!」
「ひ、ひぃ・・・」
「早速、踊ってみよう」
「な、なぜに!」
「シャラップ! ビシッ!」
「い、痛い・・・」
「クチごたえは、ノン、ノン」
「ふ、フランス語?」
「ウイ」
「な、なぜ・・・」
「では、パガニーニの24のカプリースの19番」
「それイタリアだって!」
「だまらっしゃい! ビシッ!」
「い、痛い・・・」
「黙ってやる! ボンジュール」
「カプリースで、どうやって踊るんですか?」
「やってやれないことはない」
「え、ええ!」
「なんならバルトークで躍らせるわよ!」
「で、でったいに無理ですって!」
「なあに? またぶたれたいの?」
「い、いいえ・・・」
「人間、死ぬ気でやれば、やってやれないことはないのよ?」
「死にたく無いけど、死ぬほど恥ずかしい・・・」
「ならば、死ね・・・ ヒヒヒ」
「お、鬼ぃ・・・」
「今は、アタシのことを鬼と呼ぶけども、あとで感謝するのよ?」
「それはありえない・・・」