2006

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2006年12月04日月曜日

「いかん、遭難したようだ」
「え、ええっ! ま、まさか!」
「ふはははは! その、まさかがオレなのさ!」
「だ、誰にもわからない怪傑ズバット・・・」
「チッチッチッ」
「わ、わからない・・・」
「遭難したんだよ」
「そうなんですか・・・」
「貴様、死刑」
「きゅ、急に、なぜですか?」
「こんな時に駄ジャレ言わない」
「だ、駄ジャレになってしまっていたとは・・・」
「死ね!」
「ひ、ひぃい!」
「ふはははは! 凍え死ぬがいい!」
「あなたも!」
「そ、そうだ・・・ 遭難していたのだ・・・」
「で、どうします?」
「どうするって、救助待つしかないだろ」
「どうして?」
「いや、どうしてって・・・」
「携帯は? GPSもあるでしょ」
「どうして余計なこと言うわけ?」
「それに、まだ昼間で、雪も降って無いし」
「いいじゃんよ、遭難してみたかったんだし」
「なにをバカなことを!」
「ば、バカと言ったか?」
「バカでしょ!」
「き、貴様、バカと言いやがったな?」
「そうでしょ!」
「お前を置き去りにしてやる!」
「いや、自分で帰れます」
「待って! 行かないで・・・」
「わけわかんない・・・」
「わからなくてよろしい」
「な、なぜに?」
「ええい! 自家発電!」
「き、きあああ!」