2006

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2006年11月18日土曜日

「おおーい!」
「よぉ! ひさしぶり」
「どこ行くの?」
「空港」
「偶然、オレもなんだよ」
「しかし、なんだなあ、飛行機はひさびさだから、なんか怖いよな」
「オレなんか初めてだぜ?」
「あら、そうかい」
「しかし、なんだねえ、コンソメすすってなにがうれしいのかよくわからんよな」
「ああ」

「あの・・・」
「はい」
「両サイドで話盛り上がっているのはいいんですけど、もうすこし静かにできませんか?」
「いやあ、すいません。ひさしぶりなもんでね」
「そう、2時間前」
「それは懐かしいですね・・・」
「ええ」
「本当に」
「あの、すいません、疲れていて眠いんで、お静かにお願いできます?」
「それじゃ、筆談するか」
「ああ」

さらさらさら
「これ渡して」
「あの・・・ 起こさないでもらえます?」
「けち」
「じゃあ、えい!」
「あ、ぶつけたな? こっちだって!」
「なにくそ!」
「ものの投げ合いしない!」
「はあい」
「ごめんなさい」
「じゃあ、寝ます」
「・・・」
「・・・」

ガバッ!
「なんか、妙に不安になるのはなんでだろ?」
「寝なさい」
「そう、早く寝なさい」
「はい」

「・・・」
「・・・」

「あ、スチュワーデス・・・」
「え? どこどこどこ?」
「寝てなさい」
「はい」