2006

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2006年11月15日水曜日

「16日はボジョレーヌーボだそうだ」
「スペルは?」
「オレを泣かせる気か?」
「泣くほどのことじゃないだろ」
「お前、オレは泣きながら帰るぞ? 本当に。いたたまれない気持ちにさせるぞ?」
「そ、そんな・・・」
「ボジョレーヌーボなんだよ」
「な、何事もなかったかのようだ・・・」
「なにがうれしいんだろう?」
「知らん」
「フランスにかぶれたいのに、フランス知らん」
「そうだな」
「じゃあ、まずは、ポーズから」
「ポーズ?」
「まずは、こう」
「こうって・・・ 活字コントでそれをやるか!」
「黙らっしゃい! ビシッ!」
「い、痛い・・・」
「やるの!」
「はい」
「こう!」
「こう、腕を上げるのですね?」
「そうよ! そう。モナミ」
「お、おおっ! 言葉が急に変わった」
「ちゃんと真似しなくちゃボンソワール」
「言葉めちゃくちゃだ・・・」
「黙らっしゃい! ビシッ!」
「い、痛い・・・」
「聞き分けのない子ねえ」
「なぜビンタなんですか?」
「そういうことは、聞いちゃ、ノン、ノン」
「これは困ったことになったものだ・・・」
「それでは、フランスで一番有名なジョーク、シェー!」
「それは日本だけじゃ?」
「黙らっしゃい! ビシッ!」
「ひ、ひぃ! や、やります」
「やればいいのよ! やれば。そうじゃなくて? ケツクセ」
「”ス”です、”ス”! ”ツ”じゃなしに」
「またぶたれたいの?」
「いいえ! そうです! その通り! 実に、まったくもって、”ツ”であります!」
「それでよし」
「はい」
「では、パンツ脱いで、ポーズ」
「それはできません!」
「ノン! ノン! ノン! 今すぐ脱ぎなさい!」
「イヤです!」
「またぶたれたいの?」
「脱ぎます」
「それでよろしい」
「これでいいですか?」
「そう、それでよろしい。カフェオレ」
「意味わかりません」
「わからなくてよろしいボンジュール」