たくわん

2002年03月20日水曜日

「ママ、ポケモン買って!」
「駄目! 危ないでしょ! 目に入ったらどうするの?」
「どうして!」
「ママはなんでも知ってるの!」
「ピカチュウのぬいぐるみだよ!」
「だから目に入ったら危ないでしょ! 絶対に駄目!」
「いや、だからよぉ、母ちゃん、マジに。目に入りようがねえじゃんよ。ちょいバカ?」
「どこでそんなしゃべり覚えてきたの? まだ5歳なのに」
「いや、だからよ、どうしてなワケ?」
「目に入ったら危ないでしょ?」
「いや、だからよ、マジ? マジマジなワケ? どう見ても30センチあっぜ?」
「目に入ったら危ないじゃない!」
「入んねえっての!」
「目に入ったら危ないじゃない!」
「それ、先端恐怖症とかなワケ?」
「5歳で先端恐怖症はないでしょ。でも、目に入ったら危ないから駄目!」
「だからよお、どういうわけ? コーマンに入っかもしんねえけど、目には入いんねえぜ? どう見ても!」
「5歳なのに! どこでそう言うしゃべりを覚えたの? 絶対に駄目!」
「いや、だからさぁ、コーマンに入れて、それから取り出して、「出産!」とかってネタで笑いを取ることは出来ても、目には入んねえぜ? マジな話」
「まったく! この子は! 誰に似たんだろ?」
「見ての通りだぜ! へへへ」
「まったくだ」
ははははははははは。

朗らかな、春のひと時であった。